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  • 2007年06月20日 21:37 ガリア戦史考:地域・地名
  • ガリア戦史考:各地の戦い

    「聖戦と死神」では複数の国家を巻き込んだ非常に大きな戦争が行われていました。
    ここでは、その戦いを時系列順に並べたうえでの考察を行ってみます。


    01. プロイツェンがベルガへ侵攻・征服

    この物語の大元はフランドル帝国ではなくプロイツェンです。祖国を奪われたアルヴァレスは近くのフランドル帝国に身を寄せます。この戦争は、フランドル帝国に開戦の大義名分を与えてしまった可能性があります。つまり「ベルガ人達のためにベルガを取り戻す」というものを。
    だとすると、ある意味ではアルヴァレスはこの大きな戦争の原因の一端となったのかとも考えられます。



    02. フランドルがプロイツェンへ侵攻・征服

    復讐に燃えるアルヴァレスを擁したフランドル軍はプロイツェンへ侵攻し、征服に成功します。しかし、この時点でベルガはベルガとしてではなく、プロイツェン領の一部として組み込まれています。
    当時のアルヴァレスでは、まだ地位も低く、ベルガの独立をフランドル王へ嘆願することも難しかったのでしょう。この時点ではベルガはフランドルに組み込まれたままです。



    03. フランドルがロンバルドへ侵攻・征服

    アルヴァレスが行うべきことは、異国での地固めでした。十分な地位を得ることで、祖国の土地であるベルガへの干渉権を得ようとしていたのでしょう。そのために彼はロンバルドへの侵攻の際、先陣を切ったものと思われます。戦功を多くあげればそれだけ地位もあがっていくからでしょう。この狙いは見事に当たり、次の悲劇(戦争)を引き起こします。



    04. フランドルがカスティリアへ侵攻・征服

    プロイツェン、ロンバルドとの戦争で頭角を現したアルヴァレスを、フランドルが放置するわけにはいかないでしょう。しかし、何もしないで働かせることも困難。なぜなら彼の原動力は唯一つ「ベルガを取り戻す」だったのですから。
    そこで、目の前にエサをぶらさげてアルヴァレスを動かす事になります。エサは「ベルガの自治権」。アルヴァレスはこれに乗せられ「己の願望を満たすために」カスティリアへ侵攻・征服します。

    Garia_Map003.jpg

    この時の戦い、「アラゴンの戦い」は非常に不利な戦力差でした。アルヴァレス率いるフランドル軍5000人に対し、カスティリアの北方防衛駐留部隊は12000人。実に2倍以上の差です。ましてやフランドル軍はピレーネ山脈を越えるという強行軍を行わなければならず、体力の消耗は避けられません。

    おそらくアルヴァレスは「死んでもいい」存在して扱われていたのでしょう。「黒の教団」の密会から見るに、むしろ戦いの中で「死んでほしかった」存在ですらあるようです。

    しかしアルヴァレスはものの見事に勝利を収め、凱旋します。これにより彼の名声はさらにとどろきわたることになります。「黒の教団」はかつてのアルヴァレスのように祖国を奪われ、復讐に心を囚われたゲーフェンバウアーを刺客として軍へ送り込みます。



    05. フランドルがブリタニアへ侵攻・失敗

    唯一フランドルが失敗した戦争です。楽曲内で語られている戦いは、主に2つあります。

    Garia_Map002.jpg

    05-a. 「カンタベリー平原の戦い」
    こちらは陽動作戦だったものと思われます。これみよがしに第一陣を最短距離でブリタニアへ投入。そちらへ兵力を裂かせたうえで、アルヴァレス率いる第三陣に裏から強襲させるという作戦だったよいうです。

    ※ちなみに第二陣はどこにも記述がなく、第一陣のサポートなどを実施していたものかと考えられます

    あるいは、もっとフランドル側がおろかだった場合、当初はこの戦いのみで押し切るはずだったところ、パーシファルなどの思わぬ苛烈な抵抗に合い、作戦の変更・追加をしたということも考えられます。

    5-b. ホワイトヘブンの戦い
    ドーバー海峡付近にパーシファルなどの有力な騎士が集まっている中、アルヴァレス率いる第三陣は海を渡り、ブリタニア中央部へ直接切り込みます。また、補給もままならない有様だったでしょう。まさに、死地に放り出されたわけです。
    アルヴァレスはこの戦いのさなかに逃げていたブリタニア女王ローザ・ギネ・アヴァロンと出会い、フランドル軍を裏切ります。



    05. 周辺諸国による反乱
    ブリタニアの征服に失敗したうえに英雄とまで呼ばれたアルヴァレスを失ったことで、周辺諸国はこの機会に独立を求め、カスティリアを次々と反旗を翻していきました。
    アルヴァレスにとって惜しむらくは、フランドルが敗北しても、ベルがの土地は「プロイェンのまま」だったということでしょうか・・・

    ガリア戦史考:地域・地名

    Chronicle 2ndのガリア地域は実在のヨーロッパの国名・地域を元にしていると見受けられます。
    以下に、現在のヨーロッパ地図を元に、ガリア地域の地図を作成しました。

    Garia_Map001.jpg

    以下にそれぞれの国名・地域の解説を行います。


    ■ブリタニア王国現「イギリス」(グレートブリテン及び北アイルランド連合)
     ローザ女王が統治する国で、アルヴァレスの亡命先。
     ブリタニアとは、ローマがグレートブリテン島においた属州の一つ。またはイギリスを擬人化した女神の事。

     ブリタニア内の地名と現実の地域

      ・Dover(ドーヴァー):帝国軍第一陣上陸地点。イギリス南東部の港湾都市。
      ・Canterbury(カンタベリー):『Canterburyの戦い』より。イギリス南東部の都市。
      ・Whiteheaven(ホワイトヘブン):アルヴァレス上陸地点。イギリス北西部の街
      ・Grasmere(グラスミア):『Grasmereの戦い』より。
                      イギリス北西部湖水地方の主要都市のひとつ。
      ・Lancaster(ランカスター):アルヴァレスがローザと共に向かった地。
                      イギリス湖水地方の都市の一つ。
    ■神聖フランドル帝国現「フランス」
    キルデベルト6世によって王国から帝国へ国号を変え、ガリア全土を包む戦乱の覇者とならんとした国。フランドルとは英語で言えば「フランダース」。本来はオランダ南部、ベルギー西部、フランス北部にかけての地域。

     フランドル内の地名と現実の地域
     ・Verseine(ヴェルセーヌ)宮殿:『Verseine休戦協定会談』より。ヴェルサイユ宮殿が元か
     ・Yvelines(イブリーヌ):ヴェルセーヌ宮殿がある地域。
                    現実のイブリーヌはヴェルサイユ宮殿にほど近い地域のこと


    ■ベルガ現「ベルギー」

    アルヴァレスの故郷。プロイツェンに征服された。

     ベルガ内の地名と現実の地域
     ・Welkenraedt(ウェルケンラート):
      アルベルジュとシャルロッテが誓いを交わした丘の付近の森。ベルギー北東部。


    ■プロイツェン現「ドイツ」
    ベルガを征服し、その後アルヴァレスを擁したフランドルによって征服された国家。
    ゲーフェンバウアーの故郷。プロイツェンはおそらくプロイセンが元。(プロイセンはドイツの前身)

     プロイツェン内の地名と現実の地域
     ・Offenburg(オッフェンブルグ):
      ゲーフェンバウアーが家族を失った地。ドイツ西部の都市名。


    ■ロンバルド現「スイス」
    フランドルに征服された国。
    ロンバルド語というものがあり、南スイスから北イタリアにかけての方言群を指す。これに準ずると、ロンバルドの国土は作成した地図よりも南側に長かったのかもしれません。
    (そのほうがフランドル帝国を取り囲む感じになって自然か)
    ■カスティリア現「スペイン」
    フランドルに征服された国。カスティリア(カスティーリャ)は、スペインの歴史的な地名。
    スペイン中央部にあった国家で、現在もスペイン内の2つの州の名前にカスティーリャの名称が残っている。

     カスティリア内の地名と現実の地域
     ・Pureenes(ピレーネ)山脈:
      アルヴァレスが進軍した山脈。実際のフランスとスペインの間に横たわる山脈。
     ・Aragon(アラゴン)平原:
      アルヴァレス率いるフランドル軍5000とカスティリア軍12000が激突した地域。
      スペイン北東の州名。


    ■イターニア現「イタリア」
    一連の戦いには出てこない。「沈んだ歌姫」の舞台。名称はイタリアをもじったものと思われる。

     イターニア内の地名と現実の地域
     ・Firenza(フィレンツァ):紅の歌姫ロベリアの都市。
                     イタリア、トスカーナ州の都市フィレンツェが元か。
     ・Naporta(ナポリ):南都と呼ばれた紅の歌姫の後援都市。イタリア南部カンパニア州都。
     ・Mirana(ミラーナ):蒼の歌姫ジュリエッタの都市。
                  イタリア、ロンバルディア州都ミラノが元か。
     ・Venera(ヴェネラ):水都と呼ばれた蒼の歌姫の後援都市。
                  イタリア北東部ヴェネト州都ヴェネツィアが元か。

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