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神々が愛した楽園が珊瑚に沈む

対象楽曲:「神々が愛した楽園」「珊瑚の城」「海の魔女」

「神々が愛した楽園」は、ベルアイルというゲームのタイアップ曲です。そのため、歌詞の内容も基本的にはベルアイルの流れをもっています。しかし、「少年は剣を…」のジャケットには、クロニカが書かれているなど、このCDはゲームのタイアップという意味だけでなく、サンホラの各楽曲の世界とのつながりも持った、二重意味を持つ歌であると考えられます。

そこで、「珊瑚の城」を持っている人がいたら、この二つを聞いてみてください。この二つのイントロで流れているフルートは、まったく同じ旋律なのです。これはどういうことでしょうか。

「神々が愛した楽園」は、かつて楽園と呼ばれた地が戦争によって荒廃してゆく様を描いています。そして、「珊瑚の城」は死者達が輪廻転生を待つ、海の底に沈んだ城を歌っています。さらに「珊瑚が眠る樹海へと 楽園は堕とされた」と歌っています。これはつまり、戦争にて荒廃した「楽園」が海中に沈んだ事を示しているのではないでしょうか。

本来であれば、「楽園」として死者の魂が行き、転生を待つ事ができたはずであった地。しかしそこは崩壊し、逆に死者の魂を縛り付ける「珊瑚の城」となってしまった。そう考えると、悲劇ですね。

「海の魔女」にて、死した後セイレーンという魔物と成り果ててしまった蒼の歌姫ジュリエッタも、この珊瑚の城に囚われて、生きたい、歌いたいという強い思い故に魂が歪んでしまったのでしょう。

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